旧市街の入り口。
ブー・ジュルード門

フェズのハマムは超人気

モロッコの公衆浴場ハマムは有名なので、時間があれば行ってみたいと思っていました。

シャウエンから戻り、夜に時間があったので、現地の旅行社に予約をお願いしました。

が、旅行者向けの所は既にいっぱいで、庶民向けの所なら空いているとのこと(銭湯ですから、もちろん予約不要)。

普通、日本人旅行者が目指すハマムは、個室で、垢すりやマッサージをしてくれる所。

ですから、旅行社の日本人女性スタッフは、ローカルハマムはあまりおすすめできない、と言います。が、社長(現地人)は大丈夫、大丈夫と。それならいいか、と、怖いもの見たさで、とにかく付いていきました。

フェズの王宮
(ハマムとは関係ありません)

公衆浴場ローカルハマムへ

到着したのは、繁華街にある有名なハマムで、受付のおじさんが何枚か写真を見せてくれます。

そこには若き日の皇室の方、福山雅治などが笑顔で写っていました。

自分のところは、凄いんだぞアピールです。

ここは、旅行者向けの個室ハマムもあるのですが、予約でいっぱいだったのです。

ローカルハマムは1階にあり、まさに銭湯のモロッコ版。

日本と違うのは荷物一式預けるところ。

これがロッカーであれば、どんな簡易な鍵であったとしても、それほど不安ではなかった。

が、ここでは、昔の銭湯にあったようなカゴの中に、脱いだ服や貴重品もろとも預けないとならない。よく言えばクロークですね。

でも、モロッコという国と、まだ信頼関係を結んでいないので、不安で仕方ない。

盗もうと思えば簡単にできるじゃないですか!

裸一貫

腑に落ちないながらも、引き返せず、仕方なく全裸になって、すべての所持品を預けました。浴場で身体を洗いながら、浴槽に浸かりながら、これで荷物を取られたら、私たちはどうなるんだろう、パスポートもなかったら、日本国大使館は助けてくれるんだろうか、と最悪の事態を想像して、震えておりました。

私たちの心の内にはお構いなく、体格の良いおばさんが1人ずつ付き、台の上で身体を洗ってくれます。まな板の上の魚を洗っている感じでしょうか。

言葉が全然わからないので、身振り手振りの指示に従い、入浴を済ませました。

早く荷物を取り戻さないと、の一心で、リラックスは全然できません。

旧市街

事なきを得る

ようやく脱衣所に戻り、無事に荷物と再会。

よかった、本当によかった。

寿命が縮んだのなんのって。

安心して髪を乾かしていたら、突然ドライヤーから火花が!

ドライヤー、死滅。

最後まで、なんだかなぁ、といったローカルハマム体験でした。

モロッコのそれなりのハマムへ行くなら、事前に予約した方が良いですね、きっと。