テプラー川沿いにある町です。
目次
カルロヴィ・ヴァリは有名な温泉地
チェコにも温泉があります。
プラハ中心部からバスで2時間半。ドイツ国境に近い町、カルロヴィ・ヴァリ。
2023年8月猛暑の時期、2泊3日で訪れました。
この温泉郷は伝統があり、名前からも推測できる通り、14世紀にカール4世が狩猟の際に見つけたという由緒正しい地。地元のドヴォルジャークやカフカをはじめ、ゲーテや音楽界の3B(バッハ、ベートーヴェン、ブラームス)その他たくさんの著名人が訪れたとのこと。
カルロヴィ・ヴァリ随一の名門グランドホテルパップの玄関前に、ハリウッドのStar of Fameのように、訪れた著名人の名前が石畳に埋め込まれています。
グランドホテルパップ
このグランドホテルパップは、1701年創業。007シリーズ「カジノロワイヤル」のロケ地としても有名です。カジノもある大きな5つ星ホテルです。私は宿泊はせずに、お茶だけしました。
カルロヴィ・ヴァリは飲む温泉
ここの温泉の特徴は、浸かるのではなく飲む、飲泉であること。
16世紀にヴァーツラフ医師が思いついた飲泉療法は人気を博し、17世紀には入浴に組み込まれ、中には1日40杯の温泉水を飲んだとか。そんな無茶を見直して、18世紀、水量だけでなく、それぞれの患者の症状に合わせた処方が行われるようになり、更には都市の発展につながって森の中の柱廊(コロナーダ)や遊歩道が作られた、と観光局のパンフレットに書いてあります。
ムリンスカ・コロナーダ
泉質や効能
カルロヴィ・ヴァリの温泉水には、炭酸塩、塩化物、硫酸塩、ナトリウムが含まれ、PH値は6.8~7.0と弱アルカリ性。泉温は15.3~73.4℃。消化管、代謝、歯周病、ストレス耐性免疫、糖尿病、コレステロール値などに効果があるそうです。
20ヶ所ある飲泉所は、それぞれ温度と二酸化炭素含有量が違うので、湯治目的の場合は、ホテルに常駐する医師の処方を受けます。
コップとウエハースを手に飲泉巡り
カルロヴィ・ヴァリは、お隣のドイツやロシアからのお客さんが多いようで、長い休暇を利用して、あるいは引退後に長期逗留するのですが、日本人観光客はプラハからの日帰りで訪れる人が多いようです。
そんな場合は、各自専用のコップと、お口直し用のウエハースを買って、湯巡りします。
温度によって味は違うのですが、総じて、しょっぱくて鉄の味。だからウエハースが必要なのです。日本のゴーフルに似ていて、中に挟むクリームは選べます。私たちはアーモンドとリンゴにしました。両方とも美味しかったです。
コップはお土産屋さんで多種多様なものが売られています。お気に入りを選ぶのは大変な作業。特徴は、陶器で、薄くて長い飲み口があること。高温の湯をさます効果があるのでしょう。
中には、こんなカエルの水筒もありました。金属ストローは、熱さに要注意ですね。
観光案内所で地図をもらう
駅には観光案内所はなかったけれど、さすがに町の中心にはありました。
後述のトルジュニ・コロナーダとムリンスカ・コロナーダの間の商店街にあります。
4つのコロナーダと16の飲泉所
2ヶ所を除き、ほとんどは中心部に集まっているので、2時間もあればゆっくり回れます。
①ヴジデルニ・コロナーダ(The Hot Spring Colonnade)1a~f
マグダラのマリア教会(Sv. Mari Magdaleny)の正面にあります。
1970年代後半に建てられた近代的な建物です。ここには毎分2000リットル、12メートルの高さまで吹き上げる間欠泉があります。屋内なので、ものすごい熱気。
ここには1a(72℃)、1b(50℃)、1c(30℃)、1f(73.4℃)の4種の飲泉所があります。
②トルジュニ・コロナーダ(The Market Colonnade)
ザメツカ・コロナーダ(The Castle Colonnade)2~5
ヴジデルニ・コロナーダを背に直進すると、すぐに見えてくるスイス様式白い木造の建物です。白いレースモチーフが特徴です。
Pramen Karla IV(2,64℃)などの飲泉所があります。
観光案内所はこの先を進んで、左手です。
③ムリンスカ・コロナーダ(The Mill Colonnade)6~11
回廊の長さ132メートル、124本のコリント式柱のある、最大のコロナーダです。
屋上テラスの欄干には、暦月を表わす12の彫像があります。荘厳な雰囲気。
ペットボトルに入れて持ち帰る人がいました。熱いお湯なのに、大丈夫なのかしら。
ひとつ離れてあるのが、東屋の11番プラメン・スヴォボダ自由の泉です。第2次世界大戦の終わりに名付けられたそうです。
④サドヴァー・コロナーダ(The Park Colonnade)12と15
公園の端にあります。
この辺になると、温泉の味に飽きてきました。
ショッピング、レストランについて
中心部を流れるテプラー川沿いにお土産屋さんやレストランがあります。
特にグランドホテルパップへ向かう道の右側に、ボヘミアンガラスのお店や高級ブティックが並んでいます。レストランもいろいろあります。
プラハからのアクセス
カルロヴィ・ヴァリ駅構内
ツアーではなく、自力でカルロヴィバリの中心部に辿り着くのは、ちょっと面倒。
というのは、鉄道駅(バスのターミナルもある)から、観光の中心地まではバスかタクシーで行かねばなりません。その情報も事前に入手できず、ちょっとウロウロしてしまいました。
チェコではプラハに次ぐ観光地ですから、駅やバスターミナル周辺には観光案内所があると思いますよね、普通。そんなもの、なかったのです。残念。
プラハとカルロヴィ・ヴァリ間バスの注意点
プラハからカルロヴィ・ヴァリへバスで行く場合は、終点の鉄道駅に停まる前に小さなバスターミナルに停車します。ほとんどの乗客はそこで下車します。そこから1番か4番のバスで、観光の中心部へ行けます。
反対にプラハへ行く場合は、小さなバスターミナルからは乗れません。鉄道駅の前のバスターミナルが始発です。小さなバスターミナルからは徒歩5分ほど。
このバスはプラハ空港を経由します。私は空港から乗りました。チケットはアプリ購入が主流ですが、乗車時に運転手さんから購入できました。
プラハ中心部は旧市街に近いFlorencのバスターミナルが便利です。
滞在する場合は、どのバスを利用するべきか、予約したホテルにメールで問い合わせるのが一番確実だと思います。タクシーを勧められるかも、ですが。
その他の見どころ
今回は行けなかったですが、他にも見どころがあります。
ボヘミアングラスの老舗モーゼルのガラスミュージアムがあります。見学ツアーが面白そうです。
薬草酒ベへロフスカはカルロヴィ・ヴァリ発祥です。200年以上の歴史があり、養命酒のような感じ。製法は秘伝で、世界で2人しか知らないとのこと。
ビジターセンターがあります。
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西へ7キロ行くと、古城ロケット城があります。
また毎夏カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭が開催されます。さぞかし賑わうのでしょうね。
自然豊かな地なので、30キロにもわたる林の中のハイキングコースも魅力的です。ひと月ほどのんびりと滞在できたらなぁ。